- お子さんが英検4級または3級に合格し、次は英検3級または準2級を目指したいので、効果的な勉強法を知りたい。
- 英検準2級または3級の過去問をやってみたが正答率が低く、現状ではとても合格できそうにないが、やっぱりあきらめるべき…?
ご存知の方も多いと思いますが、英検は隣り合う級なら同日・同試験会場でダブル受験することができます。
例えば、午前に準2級の試験を受けて、午後に3級の試験を受けることが可能です。
うちの5歳の息子は準2級と3級のダブル受験に挑戦し、奇跡的にどちらも合格できました!
試験対策として費やした期間はおよそ4カ月間でした。
決して人様に自慢できるようなスコアでは無いので、残念ながら自信を持ってオススメできる訳ではないのですが(汗)、息子と同じように英検取得を目指しているお子さんにとって、少しでもご参考になればと思い、うちの息子の勉強方法をご紹介したいと思います。
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英検3級のリーディング&リスニング対策
まずは英検3級の勉強法からご紹介していきます。
※準2級の勉強法が知りたい方は飛ばしてください。
わが家でやった英検3級のオススメ問題集
まずはオススメの問題集をご紹介します!
わが家では、以下の合計6冊の問題集を順番に取組んでいきました。
(1)英検3級の問題形式と頻出語彙に慣れるための問題集
(2)実際の試験と同じ問題量と時間配分に慣れるための問題集
(3)苦手分野を鍛える問題集
(4)高得点での合格を狙うためのハイレベルな問題集
(5)実力を測るための仕上げの問題集
英検3級リーディング大問1&2対策
大問1(語彙・文法問題)と大問2(会話フレーズ)については、間違えた問題を全て正解できるようになるまで、繰り返し解きながら覚えました。
英検3級で出題される語彙問題は(準2級に比べて)語数が限られているので、問題集6冊分の大問1と大問2を繰り返し解けば、たいていの単語は覚えることができます。
ですので、とくに英単語帳を使って英単語を覚える という作業はしませんでした。
英検3級リーディング大問3対策
大問3の長文問題については、一度解いてしまうと正解の選択肢を覚えてしまうため、繰り返し解くということができません。
そこで、1問1問をじっくり読み込んで、ていねいに解いていく方法がオススメです。
英検3級リーディング大問3-A対策
英検4級までは、ちゃんと英語を読まなくても質問文にある単語を文章題(ポスター)の中から探せばある程度正解が分かるのですが、3級では文章題に記載されている全ての文を読んだ方がスコアアップにつながります。
意外と見落としやすい文から出題されている場合があります。
英検3級リーディング大問3-B対策
英検3級のメール問題は意外と難しいです。
というのも、問題冊子の印刷上の関係で、他のページの英文よりも文字が小さく、行間も狭いために非常に読みづらいのです。
質問に関係している部分には鉛筆で下線を引くなどしながら、行を読み飛ばしてしまわないように気を付けて、しっかり読んでください。
過去問題集では読みやすいようにページを割いて掲載されていますので、必ず試験本番前までに英検HP上で公表されている原寸大の過去問も解いておくことがオススメです。
英検3級リーディング大問3-C対策
問題の出題順と段落順が対応していることが多いので、問題文に出てくる単語や表現を 対応する段落の文章から探し出し、その文の前後を含めてよく読みましょう。
ただし、最後の設問は文章全体について問われることが多いです。
小さな子どもには「話を要約する」ということが難しいようなので、少し苦戦するかも知れません。
困ったときはタイトルを再度チェックして、どんな話だったかを思い返しながら選択するようにしましょう。
英検3級リスニング対策
英検4級までとは異なり、第1部リスニング問題の音源は1度しか再生されません。
集中力が必要になるので、何度か練習しておきましょう。
小さい頃から英語を耳で学んでいるお子さんなら、英検3級のリスニング問題は大して難しく感じることはないと思います。
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英検準2級のリーディング&リスニング対策
それでは、英検準2級の勉強法をご紹介していきます。
わが家でやった英検準2級のオススメ問題集
まずは、オススメの問題集をご紹介します。
わが家では、以下の合計6冊の問題集を順番に取組んでいきました。
(1)英検準2級の問題形式と頻出語彙に慣れるための問題集
(2)実際の試験と同じ問題量と時間配分に慣れるための問題集
(3)苦手分野を鍛える問題集
(4)実力を測るための仕上げの問題集
英検準2級リーディング大問1対策
大問1は大部分が語彙力を問われる問題です。
英検準2級の語彙の出題範囲は3級までに比べると非常に多く、やってもやっても追いつかないという感じです。
本来、準2級は高校生~高校卒業程度の英語力を問われるもので、幼児は高校生に比べて圧倒的に経験が足りておらず、かなり不利な問題だと言えます。
そこで、わが家では大問1では文法を問われる問題や前置詞の問題でスコアを稼ぐようにし、語彙を問われる問題については諦めて、他の大問で得点を狙う作戦にしました。
英検準2級リーディング大問2対策
大問2の会話表現は準2級のリーディング問題の中で唯一パーフェクトが狙えるボーナス問題です。
ただし、ラストの2問については年々、読解力が必要とされる難しめの問題が出題されるようになってきているので、文章の初めから終わりまでしっかりと読むことが必要です。
また、大問1の20問を終えたところで集中力が一旦途切れやすい箇所でもあります。
大問2の最初の方の問題はうっかりミスが発生しやすいので、しっかり見直してスコアを落とさないように気を付けましょう。
英検準2級リーディング大問3対策
大問3-Aの文章はBに比べて比較的、幼児にとってもなじみがあり、頭の中で想像できる内容のテーマであることが多いです。
ですので、3-Aの2問はスコアを稼ぐつもりで、しっかりと取り組んで解きましょう。
一方、Bの文章は社会問題やテクノロジーの話など、幼い子どもには聞き慣れない話題であることが多いです。
3-Bは3問中の1問だけでも正解できるように目指しましょう。
解くコツとしては、( )がある1文とその前後1文ずつ(計3文)に下線を引き、その3文だけを良く読んで、選択肢から合うものを選びましょう。
下線を引いた3文だけではどうしても分からない場合のみ、さらに前後の各1文に下線を引き、合計5文を良く読んで再度考えてみてください。
ただし、勘違いや早とちりを防ぐために、文章の全文は読まないで解くようにしましょう。
なぜかと言うと、子どもは関係ない段落に出てきた単語でも、文章中に出てきたからという理由で、間違った選択肢を選んでしまいやすいからです。
英検準2級リーディング大問4対策
大問4からは、必ず全文を読んで解いていくようにしましょう。
4-Aのメール問題については、次の1~4の流れで読んでいくと効率よく解くことができます。
- 送信者と受信者の名前をチェック
- 文頭または文末をチェックして、二人の関係性を確認
- 問題の質問内容をチェック
- 1通目のメールから読んでいく
準2級のメール問題については、3級と同じく印刷上の問題で文字が小さく、非常に読みづらいですが、線を引いて段落を分け、問題に関係していると思う文に下線を引きながら読むようにしましょう。
大問4-Bについては、次の流れで読んでいくのがオススメです。
- 文章のタイトルをチェック
- 問題の質問文をチェック
- 問題の出題順に対応する段落の最初の文から読んでいく
下線を引いた箇所をしっかり読み、選択肢から正しい答えを選びましょう。
もし、出題テーマが見知ったテーマであれば、5問中4~5問は正解が狙えますので、しっかり読みこみましょう。
英検準2級リスニング対策
英検準2級のリスニング問題では、音源はすべて1度だけしか再生されません。
得点源となる第1部では絵や文字が一切ないため、しっかり集中して聞き取らないと得点を落としてしまうので、注意してください。
集中して聞くことができれば、第一部の問題は内容的にそれほど難しくないと思います。
第2部は比較的、点数を稼ぎやすい問題だと思います。(あくまで大問1や3と比べてという意味で、決して簡単という意味ではありませんが…)
ここで得点を稼いでおきたいところです。
第3部は選択肢の文が長めなので、選択肢の英文を読むスピードがカギになってきます。
読みながら聞く力をつけることが理想的です。まずは、会話中に出てきた単語に印を付けるところから練習していきましょう。
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英検準2級・3級ライティング対策
ここからは、ライティング対策を紹介していきます。
ライティング対策をしっかりできれば、かなり合格の可能性が上がりますので、特に力を入れて取り組んでください。
わが家でやったライティング用のオススメ問題集
各問題集は、それぞれの問題について次の流れで取り組むのがオススメです。
たとえ問題文の意味が分からなくても、
- まずは自分で考えて回答を書く
- 問題文の意味の説明を聞いてから回答を書き直す
- 「なぜその理由を選んだのか?」を口頭で説明する
- 論理的におかしい場合は再度、書き直しを行う
幼児に論理的な理由を2つ考えさせるというのは至難の業ですが、じつはそこまで論理性にこだわらなくても、英文がきちんと書けていればある程度評価してくれるようです(←うちの息子の経験から)。
これだけは最低限覚えよう!構成と定型文
書きやすい回答の文章構成は次の1~4の通りです。
- 自分なりの回答/意見
(例:I think ~./I don't think ~./I ~ better/the best.) - I have two reasons.
- 1つ目の理由(First, ~.)
- 2つ目の理由(Second, ~.)
-
結論として、再び自分の回答/意見
(Therefore, I think ~./I don't think ~./I ~ better/the best.)
冒頭と結論の回答/意見とについては、質問文の言い回しをそのまま使って大丈夫です。
(例:Do you think all college students should go abroad to study English?
冒頭⇒ I think all college students should go abroad to study English.
結論⇒ Therefore, I think all college students should go abroad to study English.)
より高いスコアを目指すなら、言い回しに変化をつけて語彙力をアピールした方が良いのですが、上記のようにフレーズを繰り返し書いていても、実際に合格できましたので、安心してください。
合格がグッと近づく!使える表現フレーズ集
ライティングで使いやすい便利なフレーズをまとめました。
- I like to ~
- I like ~ing
- I like … the best / better
- I would like to ~
- My favorite ~ is …
- I want to go to ~
- I like A better than B
- I can ~
- I enjoy ~ing
- I hope to ~
- I am interested in ~ing
- It is easy(easier)for me to ~
- It is exciting to ~
- It is (a lot of)fun to ~
- I have ~
- I am going to ~
- I am planning to ~
- I have been to ~
- There are ~
- I am good at ~
- It is more ~
- It is good for ~
- I think ~
特に、「I think」と「it is ~」をセットで使えると便利です。
例: I think + it is ~.
I think it is good for environment. (環境に良いと思います)
I think it is good for health.(健康に良いと思います)
I think it is good for education.(教育に良いと思います)
I think it is more economical.(より経済的だと思います)
ライティングの採点は意外に甘い?実際に息子が書いた解答と採点結果
息子の場合がそうだったからと言って、絶対に大丈夫とは言い切れませんが、どうやら構成パターンとそれなりに理屈が通じる理由が1つでも書けていればギリギリOKと言えそうです。
実際に息子が書いた英文と採点結果を見比べてみてください。
質問:Where do you like to go shopping?
息子の回答:
I like to go shopping to sevenileven.
I have two reasons.
First, there is a icecream and I like to eat.
For exampl, there is chocolat, vanila and strovely.
Second, icecream are sweat.
Therefore, I like to go shopping to sevenileven.
※減点の対象になっていると思わる箇所は赤文字で示しています。
どうです?ひどいでしょう?(泣笑)
が、なんとこの回答でライティングは16点満点中 10点(正答率63%)、CSEスコアでは550満点中 388点をゲットしています。
上記のように、理由が1つでも伝われば、ギリギリ合格点はもらえそうです。
また、文法の間違いやスペルミスはできるだけ無い方が良いですが、どうやらそこまで神経質になる必要は無いようです。
ちなみに、3級よりも点数が良かった準2級のライティングはこちら↓
質問:Do you think it is a good idea for people to have a car?
息子の回答:
I think it is a good idea for people to have a car.
I have two reasons.
First, people can ride with lots of people in their family.
Second, people can go fall from their house because cars are fast.
Therefore, I think it is a good idea for people to have a car.
※減点の対象になっていると思わる箇所は赤文字で示しています。
↑この回答でライティングは16点満点中 13点(正答率81%)、CSEスコアでは600満点中 481点と、そこそこ高得点(?)をゲットしています。
リーディングでスコアが伸びなかった分をリーディングで補えることができ、息子は準2級に無事合格することができました。
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ダブル受験だからこそ良かったと思える点
うちの息子は準2級と3級をダブル受験しましたが、結果から言うと、それが非常に良かったと思っています。
なぜなら、準2級対策の勉強は3級対策を同時にすることができるからです。
つまり、準2級のリーディングやリスニング対策は準2級に合格するためだけではなく、3級のスコアを伸ばすのにも役立つからです。
英検試験では、ライティング問題は1問しかなく、当日の出題テーマによっては得意/不得意があります。
子どもにとって書きやすいテーマであれば良いですが、そうでなければライティングスコアは伸びにくいでしょう。
ハッキリ言って、ライティングは「運」次第だと思います。
そこで、万が一ライティングで苦手なテーマが出題された場合に備え、リーディングやリスニングはできるだけスコアを稼いでおきたいところです。
実際にうちの息子は3級はライティングはギリギリでしたが、リーディングとリスニングのスコアが高かったので、「GP3+7」で合格できました。
準2級はリーディングはボロボロ、リスニングはまさかのマークズレでギリギリでしたが、ライティングが高得点だったため、「GP2+2」で合格できました。
ライティングさえできていれば、リーディングやリスニングが多少できていなくても合格できるというのが、ちょっとした英検の抜け穴かも知れません…?
英検準2級・3級の二次試験(面接)対策
準2級や3級の一次試験に受かった子どもなら、おそらく面接は苦労しないと思います。
ポイントとしては、リーディング(音読)はゆっくりでも良いので、はっきりと大きな声で読みましょう。
わからない単語でも小さな声になってしまわないように気を付けてください。
質問の問4と問5のYes/No以降の解答では、でできるだけ2文以上の回答が望ましいです。
アティテュード(態度)については、きちんと挨拶をしたり、相手の目を見たり、返事をきちんとしたりするなどの 当たり前のことができていれば特に心配ないでしょう。
ただし、二次試験の合格率は80%と言われており、受験者みんながそれなりにできるので、スコアは伸びにくいです。
スコアを伸ばしたいなら、質問の4と5の対策をしっかりしておく必要があります。
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まとめ―英検準2級・3級の対策をしてみて、実際にどうだったか?
ここまで、わが家で行ったオススメの「英検準2級と3級の対策法」をお話してきました。
では最後に、実際に上記の対策を行った結果、うちの息子はどれだけスコアをとれたのか?をご紹介しておきたいと思います。
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リーディング
26問/30問(正答率87%)⇒ CESスコア 452点/550点(82%) -
リスニング
26問/30問(正答率87%)⇒ CESスコア 426点/550点(77%) -
ライティング
10点/16点(正答率63%)⇒ CESスコア 388点/550点(70%) - トータル
1266点/1650点(合格基準は1103点)
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リーディング
17問/37問(正答率46%)⇒ CESスコア 436/600点(72%) -
リスニング
16問/30問(正答率53%)⇒ CESスコア 438点/600点(73%) -
ライティング
13点/16点(正答率81%)⇒ CESスコア 481点/600点(80%) - トータル
1355点/1800点(合格基準は1322点)
英検試験では、CESスコアという独自の判定方法でスコアを算出し、合否を判定しています。
受験者個人の問題の正答率だけではなく、受験者全員の出来が勘案されるということです。(偏差値みたいなものが調整されるのかも知れません?)
そのおかげで、うちの息子は準2級をリーディング・リスニングともに正答率60%を超えていなくても合格できました。
つまり、ライティングさえできていれば、英検はかなり有利だと言えるでしょう。
ライティングで幼児が自分の意見を書けるようにするには、英語の勉強だけではなく、親子で様々な経験や話し合いをしっかりと行うことが大切です。
環境問題や社会問題など、出題テーマ的には難しく感じることでも、普段から親子で自然や資源を大切にし、お店などで一緒に買い物をして、社会がどのように成り立っているのかを知り、将来の夢について話し合ったりすることで、幼児なりの考える力を育むことができます。
勉強も日々の暮らしも、どちらも親子で「楽しむ」つもりで取り組むことが、英検合格へとつながるのだと思います。
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