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幼児のお子さんに英検を受けさせようか、どうしようか…?と悩んでいる。
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幼児に英検受験はまだ難しそうなので、あきらめようと思っている。
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幼児のお子さんに英検を受けさせたいと思うが、何を、どうやって勉強させれば良いか分からない。
英語に興味を示しているお子さん、または、公文や英会話教室、家庭用教材などですでに英語を学ばれているお子さんの親御さんなら、一度は「英検」を意識されるのではないでしょうか?
うちの息子は4歳11か月で英検5級を一発合格し、5歳になった現在は、次回の英検試験で4級取得を目指しています。
英検を取得していると、中学校・高校・大学などの入試や単位取得、奨学金、授業料などの面でさまざまな優遇を受けることができます。
- 中学、高校、大学などの入試において、出願資格の取得や得点換算、試験免除、加点、判定優遇、合否参考などの優遇が受けられる。
- 奨学金・給付金の支給、費用免除、単位認定などの優遇が受けられる。
- アメリカやオーストラリアを中心とした400校以上の認定校へ海外留学することができる。
- 国家資格である「通訳案内士」の試験において外国語(英語)科目が免除される。
(※取得している級によって優遇の有無や内容は異なります。詳しくは英検サイトをご確認ください。⇒「英検を活用できる学校検索」)
お子さんの英語力の力試しもできて、さらに後々で「資格」としても役に立つ…と考えれば、英検は魅力的に感じませんか?
それでは、英検のファーストステップとして、「英検5級」に合格するためには親子でなにを、どのように取り組めば良いのでしょうか?ご参考として、わが家で取り組んだ勉強方法をご紹介していきます!
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まずは英検5級の出題パターンを親子で確認しよう
じつは、英検の試験問題は出題パターンが毎回同じです。
ですので、過去問をやって慣れてさえおけば、日本語の指示文を読めないお子さんでも問題なく解くことができます。
では、各大問の出題パターンを確認していきましょう!
英検5級のリーディング(筆記)試験問題の出題パターン
大問1 短い英文や会話文を読んで、4つの選択肢から( )に入る語句1つを選ぶ問題です。全部で15問あり、単語・熟語、文法などの力が問われます。
例題:
A:Paul, what do you need for school?
B:I need new pens and a ( ), Mom.
1 bench 2 coin 3 notebook 4 week
(英検5級 2020年度 第二回 試験問題より)
大問2 会話の中の( )に入るセリフや語句を、4つの選択肢から1つ選ぶ問題です。全部で5問で、日常会話などでよく使われる表現などが出題されます。
例題:
Grandfather:Happy birthday, Mary. ( )
Girl:Thank you, Grandpa.
1 That's her cake. 2 I'm sorry.
3 This present is for you. 4 It's rainy.
(英検5級 2020年度 第二回 試験問題より)
大問3 示された日本語文に合うように、4つの語句を並び替えて英文を完成させ、1番目と3番目に入る組み合わせの番号を4つの選択肢から選ぶ問題です。全5問。
例題:
きょうは何曜日(なんようび)ですか。
( ①what ②of ③day ④the week )
[ 1番目 ][ ][ 3番目 ][ ] is it today?
1 ②-③ 2 ①-② 3 ③-① 4 ④-③
(英検5級 2020年度 第二回 試験問題より)
英検5級のリスニング(聞き取り)試験問題の出題パターン
第1部 イラストを見ながら会話を聞き、最後の発言に対する応答として最もふさわしいものを、放送される3つの選択肢から選ぶ問題です。
例題:
Does your sister play the piano?
1 She's eleven.
2 Yes, every day.
3 It's her room.
(英検5級 2020年度 第二回 試験問題より)
第2部 会話とその内容についての質問を聞いて、質問の答えとして最も適切なものを問題冊子に印刷された4つの選択肢から選ぶ問題です。
例題:
Girl: Peater, can you come to my party on Sunday?
Boy: Yes, Lisa. See you then.
Question: When is Lisa's party?
1 On Friday. 2 On Saturday.
3 On Sunday. 4 On Monday.
(英検5級 2020年度 第二回 試験問題より)
第3部 イラストを見ながら3つの英文を聞き、その中から最もイラストの内容に合う選択肢を選ぶ問題です。
例題:
1 Victoria is using chopsticks.
2 Victoria is using a fork.
3 Victoria is using a knife.
(英検5級 2020年度 第二回 試験問題より)
英検5級の英訳問題なら「ひらがな」が読めない幼児でも対応可能
英検5級のリーディング(筆記)問題の大問3は、和訳をもとに英単語を並び変える問題が出題されますが、日本語が読めなくても、並んでいる英単語を見て、自然な英語に並び替えれば正解することができます。
例題:
あなたはどこで勉強(べんきょう)しますか。
( ①do ②you ③study ④where )
[ 1番目 ][ ][ 3番目 ][ ]?
1 ④-② 2 ③-① 3 ①-④ 4 ②-③
(英検5級 2020年度 第二回 試験問題より)
↑スムーズな英語に並び替えると、
"Where do you study?"となるので、答えは「1」だと分かります。
疑問形の文では主語・述語の位置が前後入れ替わりますので、文の最後に「?」が付いているかどうかに注意してくださいね!
幼児が英検5級に合格するための勉強方法
では、英検5級の試験問題の出題パターンが確認できたところで、次はどのように勉強すれば良いのかをご紹介していきます。
よく出る単語650語を「読んで」覚える
まず、英検5級の筆記試験の時間は「25分」と限られているので、単語をある程度はやく読めるようにしておく必要があります。
ただし、英単語のつづり(スペル)まで覚えさせる必要はありません。
単語を見て、パッと読めるようになればOKです。
幼児にとって、単語を覚えるまで何回も書くのは非常に疲れますし、覚え方としても効率が悪いようです。
英検5級の試験問題に出てくる英単語は日常生活の身の周りにあるものが殆どなので、幼児にとってはすでに耳で聞いて「発音」と「意味」を覚えているものが多く、単語の意味についてはわざわざ親が教える必要はないと思います。
ただし、「学校生活」に関する単語などについては 幼児にとって耳慣れないものがあるので、それらの単語については親が意味を説明してあげると良いでしょう。
説明と言っても、幼児がニュアンスをつかめる程度で良く、「math(算数)≒数字とか足し算とかのことだよ~」程度で大丈夫です。
単語を速く読めるように、スピードを測って親子で競争するようにして取り組むと、子どもも楽しんで取り組めます(親は多少、手加減して読んであげましょう)。
わが家では毎日必ず13語ずつを、およそ20秒以内で読む練習をしていました。
うちで使っていた英単語帳(こちら↓)は英熟語合わせて全部で650語だったので、50日かけて全て読む練習をしました。
過去問と予想問題集で「試験」に慣れる
650語の英単語を素早く読む練習を終えた後、わが家では過去問と予想問題集で「試験」というものに慣れる練習をしました。
過去問と予想問題集はこちらの問題集↓を2回ずつ解きました。
2020年度版 英検5級 過去6回全問題集【音声アプリ・ダウンロード付き】 (旺文社英検書)
- 発売日: 2020/02/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
7日間完成 英検5級 予想問題ドリル 【CD2枚付・音声アプリ対応】(旺文社英検書)
- 発売日: 2019/08/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
過去問と予想問題集をやることで、先にご紹介した出題パターンを覚えることができました。
はじめて問題に取り組むときは、①まず親が英語を読み(お子さんが一人で読めるなら練習もかねて読ませても大丈夫です)、②1~4の選択肢の英単語も読んであげて、③どれが入ると思うかを子どもに尋ねる、という方法で始めてみてください。
まったく初めて問題を見る子どもは、「問題」とは何なのか、自分が何をすれば良いのかがわかりません。
頭の中にたくさん「???」が浮かんで混乱すると思いますので、最初は回答時間や正誤を気にせず、クイズやなぞなぞ遊びのつもりで、親子で一緒に楽しく取り組むようにしてください。
「問題」に慣れてきたら、徐々に一人で取り組めるようにしていき、最終的には一人で制限時間内で全て解き、自分で見直しをするところまで練習させてください。
さらに、解答用紙だけでなく、問題用紙の方にも解答を記しておく練習もしておけば、試験終了後に自己採点できると合否までの心配が軽くなりますので、おすすめです。
マークシートによる解答に慣れる
英検の試験問題に取り組むにあたり、英語の実力以外で課題となったのはマークシートを上手く塗ることでした。
マークシートを塗る濃さや、塗り残し、はみだし、消しゴムで消すのが甘くて二重解答になっていたり…と、最初のうちは幼児にとってマークシートは意外と難しいようなので、必ず練習が必要です。
特に、マークシート方式の解答では解答欄が1つズレると後の解答が全部間違いになってしまうので、①ズレに注意すること、②ズレに気付いたら、落ち着いてどこからズレているかを確認し、自分で消してやり直すこと、などの練習が重要です。
うちの息子は、最初はズレに気が付くと、そこでやる気を失くして手を止めていましたが、何度もそのようなケースへの対応を練習することで、自分でリカバーできるようになりました。
試験時間の確認に慣れる
「試験の残り時間が何分なのか?」を自分で確認して、試験時間内にすべて解答できるようにしておく必要があります。
時計を読めるお子さんなら良いのですが、時計が読めないお子さん、または読むのに時間がかかるお子さんは、消音アラーム付きのタイマーで試験の残り時間がどれだけなのかを確認できるようにしておくと良いでしょう。
「試験開始」の合図とともに自分でアラームのスタートボタンを押し、「試験終了」の合図とともにストップボタンを押す練習も必要です。
↓うちの息子が実際に試験会場で使った、おすすめの消音アラーム付きタイマーです。筆記試験時間の25分が過ぎると赤ランプが点滅して知らせてくれます。
試験時間中の態度やルールを身に付けさせる
試験時間内の態度やルールについても教えてあげる必要があります。
試験中はじっと座る、椅子から立たない、キョロキョロしない、声を出さない、泣かない、鉛筆や消しゴムを落としたら静かに手を挙げて知らせる、などのルールです。
また、最後まで解答した後は、自分でしっかり見直しができるようにしておきましょう。
お家でお子さんが問題集に取り組むときは、上記のルールを身に付ける練習も兼ねて、試験本番のつもりで取り組みましょう。
お家の方は試験監督者のつもりで時間を測り、お子さんが分からない問題があっても試験時間内は手助けをせずに静かに見守りましょう。
ちなみに、解答用紙への氏名や受験番号などの必要事項の記入は、試験開始前に親が代わりに記入することができるので、お子さんが自分で名前等を書けなくても大丈夫です。
現状のお子さんの合格率を確認する方法
お子さんが本番と同様に過去問や問題集に取組めるようになったら、ぜひ確認しておきたいのが現在のお子さんの合格できる確率です。
英検5級はリーディング問題、リスニング問題がそれぞれ60%以上正解できれば合格できます。
もちろん、自分で合格率を計算しても良いのですが、オススメなのは、上記でご紹介した過去問問題集または予想問題集に掲載されている採点サービスです。
QRコードを読み込んで解答を入力すれば、↓のような形で自分のお子さんの合格率と解答の正誤が分かります。
↑このように立派な(?)成績表で正答率や合格率を表示してくれるので、合格率のパーセンテージが上がったり、グラフが合格ラインより高くなったりするのを見ると、幼児でも嬉しくなり、勉強するモチベーションが高くなります。
試験本番に持って行った方が良い物と気を付けること
最後に、試験本番についてお伝えします。
まず、持ち物について、鉛筆、消しゴム、消音アラーム付きタイマー、さらに幼児の場合は「座布団」が必須です!
うちの息子の場合は試験会場が高校の教室だったのですが、机と椅子の背がお家のダイニングテーブルやチェアよりもずっと高く、座布団が無ければ試験をまともに受けられなかったと思います。
幼稚園や小学校で使うような柔らかい素材のクッションではなく、ある程度固めの高さ調節できる子ども用のクッションがオススメです↓
また、試験会場へ入室~試験開始までは時間がたっぷりあるので(うちの息子のときは1時間以上ありました)、トイレには何度か行かせておきましょう。
トイレに立つことで、緊張をほぐす効果もあります。
幼児でも大人と同様に緊張するので、実力が十分に出せず、事前にやった過去問より正答率が下がることがあります。
試験開始までは親がそばにいて、できるだけ緊張をほぐしてあげるようにしましょう。
さらに、リスニング問題の本番では音源がラジカセ再生なので、スマホ音源よりも音がこもっていたり、席の場所によっては聞き取りづらい場合があります。
そのため、試験会場への入場ができるようになったら、できるだけ早く会場へ入り、音源に近くて聞き取りやすい席を確保した方が良いでしょう。
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まとめー幼児が英検5級に合格するためには、親子で同じ目標を目指して、一緒に「楽しみながら」勉強するのが重要
では、これまでのお話をまとめます。
- 英単語や短い英文をある程度速く読めるようにする。
(遅くとも、試験時間内に試験問題を全て解ける程度まで) - 過去問や予想問題集を繰り返し解く。
慣れてきたら、本番と同じように制限時間内で解くようにする。 - マークシート式の解答や試験中のルールに慣れる。
「幼児のうちから英検を受けよう」というお子さんなら、すでに何らかの形で英語を学んでおられるでしょうから、おそらく英検5級に出てくる英単語の意味(語彙)やリスニングについては特に対策を打たなくても問題ないと思います。
もし、最初のうちは語彙や文法に自信がないというお子さんでも、過去問や予想問題集を繰り返し解くことで、よく出てくる単語や文法は自然に覚えられると思います。
大事なことは、親子で一緒に英検5級合格を目指すことであり、親だけがやる気になっていても熱意が空回りしてしまいます。
そこで、英単語を読むスピードを親子で競ったり、過去問などのできばえを上記で紹介した成績表で表示してあげるなどして、親子で一緒に「楽しみ」ながら英検勉強のモチベーションを高めていくことが大事です。
ここで言う「楽しむ」とは、「勉強方法を楽しいものにする」ことだけではなく、日々の学習によってお子さんの英検の合格率(正答率)が少しずつアップしていくのが実感できて、「次はもっと高い合格率(正答率)を出せるかも?!」とワクワクするような、「お子さん自身の成長」を親子で一緒に「楽しむ」ことです。
最初のうちは、お子さんの成長速度が思うように伸びなくても、親は決して焦ったりしてはいけません。
うちの息子も、最初は合格率60%ギリギリでした。
ですが、毎日の学習で徐々に合格率が上がっていき、親子で英検の勉強に取り組むのが本当に楽しくなっていきました。
最後に、英検5級に挑戦して、「英検5級合格」という資格が得られたこと以上に良かったなと思うことを以下にまとめます。
- 毎日30分~1時間程度勉強することで、勉強する習慣が身についた。
- 英検5級合格という分かりやすい目標ができて、子どもにとって勉強することに意義ができた。
- 将来の小学校受験や中学受験への予行として、親子で同じ目標を持ってそれを目指して行動していくスタイルができた。
幼児の英検5級チャレンジは、合否にかかわらず、得られるものが沢山あります。
個人的には、ぜひチャレンジされることをオススメします。
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