- 子どもに生活ルールやマナーをしっかり身につけさせたい。
- 子どもをできるだけ叱りたくないが、しつけはきちんとしたい。
- 園や小学校など親の目が届かない場面でのふるまいについても、しっかりしつけたい。
子どもが3~4歳頃になると、保育園や幼稚園での集団生活を送る上で必要なルールを守ることが求められてきます。
また、5~6歳頃になると、小学校入学前の下準備として、さらに多くの生活ルールや基本的なマナーを身につける必要が出てきます。
しかし、まだ幼い子どもが親や先生の言うことを素直に聞き、すんなりと言われた通りにするのはかなり難しいことだと思います。
(女の子ならまだしも、男の子は特に…汗)
そもそも、素直に大人の言うことを聞ける子なら、しつけの問題など最初から生じませんよね(苦笑)。
そしてやっかいなことに、素直に大人の言うことを聞かない子どもは、親がくり返し叱ったからと言って、必ずしも言うことを聞くものではありません。
そのような聞き分けの良くない子どもへのしつけはどうすれば良いのでしょうか?
そこで今回は、そのような聞き分けの良くない子どものしつけに効果的な「絵カードを使った しつけ法」をご紹介します!
この「しつけ」なら親が子どもを叱りつけたり、子どもを泣かすことなく、親子で楽しくゲーム感覚で「しつけ」をすることができます。
それででは早速、ご紹介していきましょう!
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幼児のしつけには3歳から始められる絵カードを用いたソーシャルスキルトレーニングがおすすめ
そもそも「しつけ」とは辞書によると「礼儀・作法を教えること」とあります。
つまり、「しつけ=生活ルールやマナーなどを教えること」ですが、最近では、生活ルールやマナーを守る能力を「ソーシャルスキル(社会技能)」の一つと見なすようです。
つまり、しつけが行き届いたお行儀の良い子どもはソーシャルスキルが高い子どもと言い換えることができます。
そして、ソーシャルスキルを高めるトレーニングには様々ありますが、
その中でも、私が幼児にもっとも効果的だと感じたのは「絵カード」を用いるトレーニング法です。
「絵カード」は様々なシーン(場面)ついて2枚ずつ用意されており、それぞれ「良いふるまい例」と「悪いふるまい例」が描かれています。
例えば、こんな感じです。↓
↑上のカードが「良いふるまい」で、下のカードが「悪いふるまい」です。
これらのカードを比較して子どもに見せることで、幼児でもどちらのふるまいが望ましいのかを判断することができます。
また、絵カードという形でシーン(場面)を見ることで、子どもでも客観的な視点に立つことができ、実際に自分がそのシーンに直面しているときには(感情的に)正しいふるまいが難しい場合でも、トレーニングでは正しいふるまいがどちらなのかを示すことができます。
つまり、知識として生活ルールやマナーを覚えることができるのです。
知識として覚えれば、実際のシーンでも徐々に子どもが感情をコントロールできるようになれば、自然と正しいふるまいができるようになるでしょう。
それでは、次はわが家で実際に使っている絵カードをご紹介していきます。
※絵カードは大型の書店などで売られていますが、Amazonなどで探した方が種類も在庫も豊富なようです。↓
発達協会式 ソーシャルスキルがたのしく身につくカード(1) どっちがカッコイイ?
- 作者: 一松麻実子,藤野泰彦,武藤英夫,公益社団法人発達協会,みやざきこゆる
- 出版社: 合同出版
わが家で実際に使っている絵カードは『(発達協会式)ソーシャルスキルがたのしく身につくカード(1) どっちがカッコイイ?』
うちの3歳の息子は残念ながら聞き分けが良くない方で、しつけには手を焼いていましたが、この「絵カード」を用いたソーシャルスキルトレーニングのおかげで かなり改善されたように思います。
わが家で使っている絵カードはこちら↓の『発達協会式ソーシャルスキルがたのしく身につくカード(1) どっちがカッコイイ?』です。
上記でご紹介した絵カード例もこの『どっちがカッコイイ?』の一例なのですが、この『どっちがカッコイイ?』には52例のシーン(場面)について、それぞれ「かっこいいカード」と「かっこわるいカード」が用意されています(計104枚)。
例えば、子どもが苦手な「順番を守る」「先生のお話をちゃんと聞く」「挨拶をする」などの「しつけ」を次のような絵カードで子どもに教えることができます。
それぞれの絵カードはご覧のようにシンプルなイラストで描かれているので、子どもでも非常にわかりやすいものになっています。
また、「この2枚のカード、どっちがカッコイイのかな?」というクイズゲームの感覚で子どもとやり取りできるので、親子で楽しく取り組むことができます。
実際、うちの息子はいまだにこの絵カードトレーニングを「ゲーム」だと思っています(笑)。
しかし、うちの息子にはこの絵カードトレーニングは効果バツグンで、初めてトレーニングした直後から衛生面や食事面でのふるまいがかなり改善されました。
例えば、それまでうちの息子は何度注意してもトイレットペーパーの無駄遣いが多かったのですが、絵カードトレーニングを1回しただけでピタリとやめ、必要な分だけ切り取るようになりました。
また、それまで食事のときにテーブルの上や床にこぼした物でも平気で食べようとしていたのですが、「落ちた物は汚いから食べちゃダメ」と言ってティッシュで拭くようになりました。
私が何度注意しても聞いてくれなかったのに、「絵カード」という形でそれまでの自分の行いを見せると、子どもが自分で「カッコ悪いことしてるな」と気づいてくれたのです!
※絵カードは大型の書店などで売られていますが、Amazonなどで探した方が種類も在庫も豊富なようです。↓
発達協会式 ソーシャルスキルがたのしく身につくカード(1) どっちがカッコイイ?
- 作者: 一松麻実子,藤野泰彦,武藤英夫,公益社団法人発達協会,みやざきこゆる
- 出版社/メーカー: 合同出版
『(発達協会式)ソーシャルスキルがたのしく身につくカード(1) どっちがカッコイイ?』の絵カード内容リスト(全52シーン)
これまでご紹介したように、「幼児のしつけ」には「絵カード」を用いたソーシャルスキルトレーニングがかなりオススメなのですが、問題が一つだけあります…。
それは、「絵カード」のお値段がそれなりに高いということです。
わが家で買った『発達協会式ソーシャルスキルがたのしく身につくカード(1) どっちがカッコイイ?』は4,600円(税別)でした。
私は初めてこの絵カードを本屋で見つけたとき、
「欲しい!でも、お高い!
もし、5,000円弱も払って欲しいシーンが入ってなかったらどうしよう?!」
と悩みました。
もちろん、その場でスマホを使ってネットで調べたのですが、箱に入っている52例の各シーンがどんな内容なのか全く分からなかったため、かなり迷いました。
(結局、私は賭けに出て、内容が分からないままこの絵カードを買い、結果、欲しいシーンが入っていたので良かったのですが…。)
そこで、私と同じように悩んでいる方のために、以下に全52例のシーンをリストでご紹介します。
食事
- お皿に手をそえよう
- お茶椀を持って食べよう
- 落としたものは食べない
- フォークやスプーンを使おう
- おはしは食べ物をはさんで使います
- 一口分に切り分けて食べよう
- 姿勢よく食べよう
- 口の中の食べ物がなくなってから次の一口を食べよう
- 口の中にものが入っているときはしゃべらない
- 口を閉じて噛みましょう
- 立ち歩かずに食べよう
- 汚れたら口を拭こう
着脱・みだしなみ
- パジャマを脱いだらたたもう
- うろうろしないで着替えよう
- 襟が内側に入っていたら直そう
- 襟が立っていたら直そう
- 下着は洋服から見えないように入れよう
- 後ろのすそをしまおう
- ズボンのチャックをしめよう
- ボタンの掛け違いを直そう
- ズボンをはいてから上を着よう
- 靴は左右正しくはこう
排泄
- トイレに入る時はドアを閉めよう
- 便座を汚したらキレイにしよう
- トイレは休み時間中にすませておこう
- おしりを出さずに用をたそう(男の子)
- トイレットペーパーは使う分だけ出そう
- 鼻水が出たらティッシュでかもう
- 爪をかまないようにしよう
- くしゃみをする時は友達にかからないように注意しよう
- 汗をかいたら拭こう
- うがいをするときは洗面所はきれいに使おう
- 歯ブラシ、コップを使ったら洗おう
- 歯磨き粉がついたら口元をふこう
学校生活
- ノックしてから職員室に入ろう
- 廊下を走らない
- 先生の話を聞こう
- 机に落書きをしない
- 背筋を伸ばして立つ
- 机に肘をついて座らない
- 机のまわりを整理整頓しよう
- ロッカーまわりを整理整頓しよう
- 廊下を広がって歩かない
- 順番を待とう
- 仲間に入りたいときに声をかけよう
- 挨拶をしよう
社会生活
- (病院などで)泣いたり騒いだりしない
交通ルール
- 集団で歩くときは列になろう
- 人といるときは、一緒に歩こう
- 石を蹴らないで歩こう
- 信号を守ろう
- 水たまりは避けよう
いかがでしょうか?リストの中に、欲しいシーンは入っていますか?
もし入っているなら、ぜひ買われることをオススメします。
他の絵カード製品についても、内容リストがどこかに紹介されていれば購入を検討するんですけどね~…。(←発行元様にはぜひお願いしたいところです。)
※絵カードは大型の書店などで売られていますが、Amazonなどで探した方が種類も在庫も豊富なようです。↓
発達協会式 ソーシャルスキルがたのしく身につくカード(1) どっちがカッコイイ?
- 作者: 一松麻実子,藤野泰彦,武藤英夫,公益社団法人発達協会,みやざきこゆる
- 出版社/メーカー: 合同出版
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まとめー幼児のしつけは叱らなくてもきちんと身につけさせられる!3歳からは絵カードしつけ法がおすすめ
では、これまでのご紹介内容をまとめます。
- 子どもに生活ルールやマナーをしっかり身につけさせたい。
- 子どもをできるだけ叱りたくないが、しつけはきちんとしたい。
- 園や小学校など親の目が届かない場面でのふるまいについても、しっかりしつけたい。
とお考えの親御さまには、
「絵カード」を用いた「ソーシャルスキルトレーニング」がおススメです!
この「絵カード」を用いたしつけの長所は…
- それぞれのシーン(場面)についての「良いふるまい」と「悪いふるまい」がシンプルなイラストで描かれているため、子どもでも「どのようなふるまいが正解なのか」が分かりやすい。
- 絵カードとして見ることで、子どもでも客観的に自分の行動を見直すことができる。
- 毎回「~しなさい」「~しちゃダメ」と言わなくても、トレーニングすることによって、「こんなときはどうするんだっけ?」「それってカッコ悪いんじゃない?」と聞くだけで子どもが自分でふるまいを改めるようになる。
↑もちろん、トレーニングの効果には個人差があるとは思いますが、うちの聞かん坊の息子にはかなり効果があったことは確かです。
お値段がやや高い(5千円弱程度)のが難点ですが、買って損はないと思います。
お子さんの「しつけ」に手を焼いている方は、ぜひオススメです。
絵カードは大型の書店などで売られていますが、Amazonなどで探した方が種類も在庫も豊富なようです。↓
発達協会式 ソーシャルスキルがたのしく身につくカード(1) どっちがカッコイイ?
- 作者: 一松麻実子,藤野泰彦,武藤英夫,公益社団法人発達協会,みやざきこゆる
- 出版社: 合同出版
発達協会式 ソーシャルスキルがたのしく身につくカード(2) こんなときどうする?
- 作者: 一松麻実子+藤野泰彦+武藤英夫,公益社団法人発達協会,齊藤恵
- 出版社: 合同出版
場面の認知(危険回避と約束事) 幼年版 ソーシャルスキルトレーニング絵カード
- 作者: ことばと発達の学習室 M
- 出版社: エスコアール
- 発売日: 2003/08/20
ソーシャルスキルトレーニング絵カード-連続絵カード 幼年版2 集団内でのルール・約束事・他者の尊重
- 作者: ことばと発達の学習室M
- 出版社: エスコアール
- 発売日: 2016/02/15
叱らずに子どもの「しつけ」ができるなら、それが一番良いですよね♪
わが家も親子で仲良く、楽しい時間を増やしていきたいと思います。